共有フォルダのExcel、
あとから保存した人が勝つ——
一日ぶんの入力が消えた理由
朝いちばんにファイルを開いたら、昨日まる一日かけて打ち込んだ数字がきれいさっぱり消えていた——。共有フォルダのExcelを何人かで使っている会社なら、一度は肝を冷やした場面かもしれません。新人のあいがぶつかった“同時編集の落とし穴”を4コママンガでたどります。
あいが任されたのは、みんなで使う在庫表でした。ここからが、その一部始終です。
まる一日かけて打ち込んだ数字が、朝には昨日のまま。「あー…俺も昨日それ開いてた。閉じるとき、上書き保存しちゃったかも」——消えた原因は分かったものの、共有フォルダには似た名前のファイルが並びはじめます。
なぜ、あとから保存した人が勝つのか
Excelはもともと、1つのファイルを1人が開いて使う道具として作られています。共有フォルダに置いても、その前提は変わりません。
2人が同じファイルを開くと、あとから開いた人には「読み取り専用で開きますか?」と聞かれます。ここで読み取り専用にせず作業を続け、最後に保存してしまうと——先に入力していた人の内容は、まるごとその瞬間の内容で置き換わります。悪気はどこにもありません。ただ、道具がそうなっているだけです。
やっかいなのは、消えたことにその場では誰も気づかないという点です。エラーも警告も出ません。気づくのは翌朝、数字が合わなくなってから。原因を突き止めるころには、何をどこまで入力したかの記憶も薄れています。
コピーで逃げると、こんどは“最新”が迷子になる
そこで多くの現場がたどり着くのが、「各自コピーして使う」という運用です。上書きされる事故は確かに減ります。けれど、共有フォルダにはこんなファイルが並びはじめます。
在庫表_最新.xlsx在庫表_最新_修正.xlsx在庫表_最新_鉄尾_v3.xlsx
こうなると、どれが本物か分かるのは作った本人だけ。月末にそれぞれの数字を突き合わせて手で1つにまとめる、という作業が静かに増えていきます。上書き事故を避けた代わりに、統合作業と「たぶんこっちが新しいはず」という不安を抱え込む——出口のない交換条件です。
その夜、仏壇の前で、あいはおばあちゃんに打ち明けます。「みんなで使ってるだけなのに、なんで消えちゃうんだろう」すると、聞こえてきたのは——「テープはね、重ねたら消えるんだよ」。
「1本のテープに重ね録り」していただけ
カセットテープに大事な音を録り溜めていたおばあちゃんは、一度うっかり上書きして、それを永遠に失ったことがありました。あいが気づいたのは、まさに同じ構図です。1本のファイルにみんなで重ね録りしているから、あとから録った音だけが残る。
ここでも、Excelが悪いわけではありません。1人で使う分には、これほど自由で速い道具はそうそうない。ただ、複数人が同時に書き込む台帳として使うには、そもそも設計が違うのです。
運用ルールや声かけで気をつけ続けるより、置き場所を変えるほうがずっと確実です。
「ファイルを配って回すんじゃなくて、みんなが同じ1つの台帳に書き込めばいいんだ」もうコピーを配らなくていい——。そう気づいたあいが相談したのが、RECOGでした。仏壇のおばあちゃんは、ちょっと得意げに。「That's excellent.」
同時に触っても、消えない場所へ
では「壊れないやり方」とは何か。RECOGがやっているのは、在庫表のようにみんなで使う台帳をひとつの専用Webアプリにまとめることです。ファイルを配って回すのをやめて、全員が同じ1つの台帳に書き込む形にします。
- 何人が同時に入力しても、あとの人が前の人の入力を消さない
- 誰がいつどこを直したかが残るので、「あれ、変わってる?」の犯人捜しがいらない
- ファイル名で“最新”を管理しなくてよくなる。開けば、そこにあるのが最新
- そして——操作感はいつものExcelのまま。新しい使い方を覚え直す必要はありません
会計ソフトや基幹システムを入れ替える、という大げさな話ではありません。今いちばん危うい“みんなで奪い合っている1つのファイル”を奪い合わなくていい形に置き換えるだけ——。それだけです。
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無料オンライン相談を予約する余談:おばあちゃんが遺したテープには、まだ誰も知らない音が入っているのかもしれません。 / 登場人物のことは こちら でも紹介しています。