RISK

Excel業務の「属人化」とは?
放置するリスクと、いまできる対策

「このExcel、あの人にしか分からない」——便利に回っているように見えて、実は会社の弱点になっていることがあります。属人化がなぜ起きるのか、放置すると何が起きるのか、そして今日から始められる対策を整理します。

中川 知裕
中川 知裕RECOG 代表社員(元証券アナリスト・宅地建物取引士)

「属人化」とは、特定の人にしか分からない状態

属人化とは、ある業務のやり方や中身が特定の担当者の頭の中にしかなく、ほかの人には分からない状態のことです。Excelでいえば、複雑な数式やマクロを組んだ本人だけが仕組みを理解していて、ほかの社員は「触ると壊れそうで怖い」と感じる——そんな状態が典型例です。

毎月きちんと数字が出ているうちは、問題に見えません。だからこそ、気づかないうちに進んでいくのが属人化のやっかいなところです。

なぜExcelは属人化しやすいのか

Excelは誰でも自由に作れるからこそ、その人なりのやり方が詰め込まれていきます。属人化が起きる主な理由は次の通りです。

放置するとどうなるか

属人化したExcelを放置すると、ふだんは見えないリスクが、いざというときに一気に表面化します。

POINT

属人化は「その人が優秀かどうか」の問題ではありません。仕組みが本人の頭の中にしかない、という構造の問題です。だから、責めるのではなく、仕組みを外に出すことが対策になります。

いまから始められる対策

いきなり大きなシステムを入れる必要はありません。順番に進めるのが現実的です。

  1. 棚卸しする:どのExcelが、誰の手で、どんな業務を回しているかを書き出します。まずは現状を見える化することからです。
  2. 仕組みを言葉にする:その数式やマクロが「何のために・どう動いているか」をメモに残します。これだけでも引き継ぎは大きく楽になります。
  3. 特に止まると困る業務から専用化する:1人に依存していて、止まると影響が大きい業務から、誰でも使える形(専用のWebアプリなど)に置き換えていきます。

RECOGがお手伝いするのは、この3つ目の部分です。いまのExcelの項目や入力の流れを引き継いだまま貴社専用のWebアプリにすることで、仕組みを「本人の頭の中」から「誰でも使える形」へ移します。納品時には仕様書もお渡しするので、担当者が変わっても引き継げます。

よくある質問

Excel業務の「属人化」とは何ですか?
ある業務のやり方や中身が特定の担当者の頭の中にしかなく、ほかの人には分からない状態のことです。Excelでいえば、複雑な数式やマクロを組んだ本人だけが仕組みを理解していて、ほかの社員は「触ると壊れそうで怖い」と感じる状態が典型例です。毎月きちんと数字が出ているうちは問題に見えないため、気づかないうちに進んでいきます。
なぜExcelは属人化しやすいのですか?
主な理由は3つです。1つめは数式やマクロが見えないこと——セルの裏で何が起きているかは開かないと分からず、作った本人の意図はどこにも書かれていないことがほとんどです。2つめは命名やルールが我流になること。3つめは「自分でやったほうが早い」が続いて1人で抱えがちになることです。
属人化を放置するとどうなりますか?
担当者が退職・異動・休職で抜けた瞬間に業務が止まります。仕組みが言葉になっていないので引き継ぎにも膨大な手間がかかります。中身がブラックボックスなので数式の崩れやコピー範囲のずれに誰も気づけません。そして「触ると壊れる」ため誰も手を入れられず、非効率なやり方が固定されます。
属人化の対策は何から始めればいいですか?
いきなり大きなシステムを入れる必要はありません。まずどのExcelが誰の手でどんな業務を回しているかを棚卸しします。次に、その数式やマクロが何のためにどう動いているかをメモに残します。そのうえで、1人に依存していて止まると影響が大きい業務から、誰でも使える形に置き換えていきます。

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