HOW TO

脱Excelの進め方|
“置き換えない”という考え方

「脱Excel」と聞くと、いまの仕事をぜんぶ捨てて、まったく新しいツールに乗り換える——そんなイメージを持つ方が多いかもしれません。でも、それは一番つまずきやすいやり方です。失敗しない脱Excelは、むしろ「いまのExcelを起点にする」ことから始まります。

中川 知裕
中川 知裕RECOG 代表社員(元証券アナリスト・宅地建物取引士)

ありがちな失敗:高機能なパッケージに業務を合わせてしまう

脱Excelでよくある失敗が、多機能な既製パッケージを導入して、自社の業務のほうをそのツールに合わせようとすることです。機能は豊富でも、いまのやり方と噛み合わず、現場が「前のExcelのほうが早かった」と感じてしまう。結局あまり使われず、Excelに逆戻り——これはよく聞く話です。

ツールが悪いわけではありません。順番が逆なのです。業務をツールに合わせるのではなく、ツールを業務に合わせる。これが出発点です。

考え方:いまのExcelを「捨てる対象」ではなく「設計図」にする

長年使ってきたExcelには、その会社のやり方が詰まっています。どんな項目を使い、どんな順番で、どう入力しているか。これはそのまま業務の設計図です。

脱Excelとは、この設計図を捨てることではなく、Excelという「不便な入れ物」から、もっと安全で使いやすい入れ物へ中身を移すことだと考えると、ぐっと現実的になります。いまの操作感を引き継げば、社員が新しい操作を覚え直す負担もありません。

POINT

脱Excel=ゼロからの作り直し、ではありません。「いまのやり方を引き継いだまま、入れ物だけ変える」と考えると、現場の抵抗も移行の失敗もぐっと減ります。

会計・基幹システムは置き換えない

もうひとつ大切なのが、すべてを一気に置き換えようとしないことです。会計ソフトや基幹システムなど、すでにうまく回っているものはそのままで構いません。

本当に困っているのは、たいていその周辺です。会計ソフトに入れる前の集計、システムに載らない案件管理や顧客対応のメモ——Excelや手作業に頼りがちな「すき間の業務」。脱Excelで最初に手をつけるべきは、ここです。

失敗しない進め方の4ステップ

  1. 棚卸しする:どのExcelが、どの業務を誰の手で回しているかを書き出します。
  2. 専用化する範囲を決める:「止まると困る」「毎月手間がかかる」業務から優先します。最初から全部を狙いません。
  3. いまの操作感のままアプリにする:項目や入力の流れを引き継ぎ、現場が迷わない形にします。
  4. 仕様書で残す:仕組みを言葉にして残すことで、担当者が変わっても引き継げる状態にします。

RECOGは、この進め方をまるごとお手伝いします。AIを開発に活用することで、従来のオーダーメイド開発より大幅に費用を抑えながら、いまのExcelを起点にした専用のWebアプリをつくります。

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