エクセル業務の自動化|
入力したら集計まで終わる形にするには
毎日の日報、週ごとのシフト表、月末の在庫と勤怠の集計、そして売上集計。Excelで回している作業に時間を取られて「自動化できないか」と調べている方へ。自動化には段階があって、どこで止めるのが妥当かは業務によって変わります。マクロを組まずに済ませる選び方も含めて整理します。
「自動化」と言っても、4つの段階があります
日報や在庫の管理を自動化したい、と考えたとき、やり方は1つではありません。手前から順に4つあって、後ろへ行くほど強力ですが、後ろへ行くほど「直せる人」が限られます。
| 段階 | 向いている場面 | つまずくところ |
|---|---|---|
| 関数・ピボット | 1枚のシートで完結する集計。日報の合計、在庫の差引、勤怠の時間計算 | ファイルをまたぐ転記や、複数人での入力には向かない |
| マクロ・VBA | 毎回同じ手順をくり返す作業。シフト表の整形、月末の帳票づくり | 組んだ人しか直せなくなる。Excelの更新や設定で止まることがある |
| 既製のツール | 在庫・勤怠・日報など、よくある業務をそのまま載せられるとき | 自社のやり方が製品の想定から外れると、回避策が積み上がる |
| 専用のアプリ | いまのやり方を変えずに、転記と集計だけ無くしたいとき | 作る手間と費用がかかる。小さく試すには重い |
大事なのは、後ろの段階が偉いわけではないということです。関数で足りている業務を専用のアプリにしても、良くなるのは見た目くらいです。順に見ていきます。
まず、関数で足りるなら、それでいい
1枚のシートの中で完結する集計なら、関数とピボットテーブルでかなりのところまで自動化できます。日報の合計、在庫の差引、勤怠の時間計算あたりは、たいてい関数の範囲です。
足りなくなるのは、次の3つが出てきたときです。
- 同じ数字を、別のファイルへ毎回転記している(日報から月報へ、在庫表から発注書へ)
- 入力する人が複数いる(現場が入れて、事務が集計する)
- 月ごとにシートやファイルが増えていく(10月分、11月分…)
この3つはどれも「1枚のシートの外」で起きているので、関数では届きません。ここから先が、本当の意味での自動化の話になります。
「うちの場合、どこまでやると楽になる?」
30分の無料オンライン相談で、いまお使いのExcelを見ながら、関数で足りるのか、その先に進んだほうが早いのかを一緒に見ます。いまのままで十分なら、そうお伝えします。売り込みはしません。
無料オンライン相談を予約するマクロを組む前に、知っておきたいこと
関数の次に出てくるのがマクロ(VBA)です。動いていて、直せる人が社内にいるなら、それで足ります。記録マクロなら、操作しながら作れて手軽です。実際、シフト表の整形や月末の帳票づくりをマクロで回している会社はたくさんあります。
気をつけたいのは、マクロが「画面の操作の順番」を覚えているだけだという点です。なぜその順番なのか、なぜその列を飛ばすのかという理由は、どこにも残りません。
そうすると、組んだ人が異動や退職をしたあとに、こうなります。
- 動いている。けれど中身が分からないので、誰も触れない
- Excelの更新やセキュリティの設定で急に止まることがあり、そのとき直せる人がいない
- 業務のやり方が変わっても、マクロのほうを変えられないので手作業で埋める
これは、マクロに限った話ではありません。Excelそのものでも同じことが起きます。「あの人しか分からない1枚」がどう生まれるのかは Excel業務の「属人化」とは?放置するリスクと対策 に詳しく書きました。自動化の段階を1つ進めるときは、同時に「直せる人」を1人に寄せていないかを見ておくと、あとが楽です。
広告で「マクロを組まない自動化」とお伝えしているのは、マクロが悪いからではありません。マクロで解けるものは、たいてい別の形でも解けるからです。そして別の形のほうが、直せる人が増えます。
既製のツールで足りることもあります
在庫管理や勤怠の管理には、よくできた既製のサービスがあります。自社のやり方が製品の想定に収まっているなら、これがいちばん速くて安い選び方です。試してみて回るなら、それが正解です。
分かれ目になるのは、自社のやり方が想定から外れたときに回避策が積み上がるかどうかと、部署をまたいで使い始めたときです。ノーコードで作れば済むのか|既製のツールで足りる場合と、足りなくなる場合 で、どこに線が引かれるかを整理しました。「エクセル 自動化 ツール」で探している段階の方は、こちらを先に読んでいただくほうが早いかもしれません。
専用にすると、何がどう変わるか
最後の段階が、いまの業務に合わせて専用の形を作るやり方です。変わるのは主に2つです。
- 入力したら、集計まで終わる。日報を入れた時点で月報の数字が動き、在庫を入れた時点で発注の判断に使える形になります。転記という作業そのものが無くなります
- 操作は覚え直さずに済む。いまのExcelの項目と入力の順番をそのまま引き継ぐので、現場から見ると「同じ表に入れている」感覚のままです
2つ目は軽く見られがちですが、ここを外すと続きません。新しい用語と新しい手順を覚えていただく形にすると、結局Excelに戻ります。何が変わって何が変わらないのかは ExcelをWebアプリにすると、何が変わるのか に書きました。
初期導入費が30万円から、保守管理が月額5万円です(いずれも税別)。初期導入費は対象とする業務の範囲によって変わります。導入期間は2週間からが目安です。RECOGは開発にAIを活用することで、従来のオーダーメイド開発より大幅に費用を抑えられます。
会計ソフトや基幹システムは置き換えません。日報・在庫・勤怠・シフト・売上集計のように、Excelと手作業で回っている周辺の業務だけを引き受けます。
どこで止めるのが妥当か
自分の状況に当てはめられる形にします。左に寄っているなら、いまの段階のままで構いません。
| 見るところ | いまの段階のままでよい | 次の段階を考える時期 |
|---|---|---|
| 転記 | 同じ数字を2回入れることはない | 日報から月報へ、毎月コピーしている |
| 入力する人 | 自分か、すぐ隣の数人 | 現場と事務で分かれ、締切で待ちが出る |
| 直せる人 | 自分のほかにもいる | 組んだ本人しか中身を知らない |
| ファイル | 1つのファイルで足りている | 月ごとに増え、どれが最新か迷う |
| 止まったとき | 手作業で回せる | 止まると業務が止まる |
右に寄ってきたとしても、全部を一度に変える話ではありません。いちばん時間を取られている業務を1つだけ——日報なら日報だけ、在庫なら在庫だけ——先に形にして、使いながら直していくのが現実的です。
よくある質問
エクセルの自動化は、どこまで関数でできますか?
マクロやVBAで自動化するのは良くないのですか?
日報や在庫の管理を自動化すると、操作を覚え直すことになりますか?
費用と期間はどれくらいかかりますか?
月1〜2回、Mlog の4コマとガイド記事の更新をお知らせします。お送りするのは記事のお知らせだけです。
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